2007 Fiscal Year Annual Research Report
金属レンズ共鳴プラズモンを利用したナノ分解能イメージング
Project/Area Number |
19760039
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
小野 篤史 The Institute of Physical and Chemical Research, 河田ナノフォトニクス研究室, 基礎科学特別研究員 (20435639)
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Keywords | 近接場光学 / 表面プラズモン / イメージング / 金属ナノロッド |
Research Abstract |
本研究では,光ナノイメージングを目的とし,提案した金属ナノレンズを実際に作製,その光学特性を測定する.金属ナノレンズは,金属ナノロッドをアレイ状に配列させた構造であり,イメージングの際に金属ナノロッド固有の局所的表面プラズモンを利用している.金属ナノレンズのイメージング特性は,理論解析とともに3次元有限差分時間領域法を用いて計算により実証した. 本年度は,研究計画に基づき,金属ナノレンズの作製を試みた.作製手法には,電子線リソグラフィとリフトオフ法を適用した.電子線リソグラフィはナノ構造を作製するうえで高精度かつ再現性がある.これらは,作製した構造が有する光学特性を評価する上で非常に重要となる.本研究では,電子線リソグラフィによりレジストへホールアレイのパターニングを行い,金属例えば銀を蒸着後,レジストをリフトオフすることによりホール部分に蒸着された銀のみを残し,銀ナノロッドアレイ構造の作製を試みた. 電子線リソグラフィにより直径15nm,ピッチ75nmの正方格子状ホールアレイのパターンニングに成功した.レジスト膜厚は300nmとした.このホールアレイをテンプレートとし,銀を100nm真空蒸着後,リフトオフを試みた.結果,銀ナノロッドアレイを残すことができなかった.今後,真空度や蒸着速度の真空蒸着条件ならびにホール径を変えることにより銀ナノロッドアレイを得るための条件を調べる必要性があると考える.
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