2007 Fiscal Year Annual Research Report
TEM内圧縮試験による単結晶微小構造体のサブミクロン寸法効果の解明
Project/Area Number |
19760065
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
澄川 貴志 Kyoto University, 工学研究科, 講師 (80403989)
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Keywords | 寸法効果 / 単結晶 / 透過型電子顕微鏡 / 転位 / アルミニウム / 降伏応力 / 圧縮試験 / サブミクロン |
Research Abstract |
単結晶微小構造体の降伏現象において、寸法効果が現れることが報告されている。しかし、寸法効果に関する研究は十分ではなく、未だ統一した見解は得られていない。 本研究では、単結晶微小構造体の塑性変形挙動に着目し、透過型電子顕微鏡(TEM)内で圧縮試験を実施する。また、結晶学的な考察とその場観察により、寸法効果に対して結晶学的・力学的な検討を行うことを目的とする。平成19年度は、予算申請書に記載した研究内容に沿って、目的とする結晶方位を有する単結晶の切り出し、TEM内圧縮試験装置のコンプライアンス調整、試験片形状の決定、予備試験の実施、透過転位像の取得を行った。試験片形状については、すべり系の幾何学的方向や座屈特性、透過像を得るための試験片厚さを考慮に入れて最適化を行った。また、負荷方向と試験片の軸調整など、当初想定していなかった問題も発見し、対処策を講じた。本研究予算にて購入した二軸傾斜ホルダーを用い、試験片に対して多方向からの透過像取得が可能であることも確認した。平成20年度は、前年度得られた成果をもとに、単結晶寸法効果解明のための圧縮試験を実施する予定である。また、TEM内試験と平行して、微小負荷装置を具備した原子間力顕微鏡を用いて試験を実施し、微小試験片を用いた変形試験の測定精度を確認した。本成果については、平成20年5月の材料学会学術講演会で発表する予定である。
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