2009 Fiscal Year Annual Research Report
メゾ・マクロスケールシミュレーションを駆使した非線形破壊クライテリオンの構築
Project/Area Number |
19760070
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
藤本 岳洋 Kobe University, 海事科学研究科, 准教授 (60314514)
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Keywords | 破壊力学 / 延性破壊挙動 / 三点曲げ破壊試験 / き裂面観察 / 粗さ測定 |
Research Abstract |
延性破壊は構造物の破壊事故で頻繁に認められる事例であるが,その破壊挙動は多岐多様である.そのため,破壊発生後のメカニズムを解明して事故被害低減に臨むには,未だ多くの未解明問題がある.本年度は昨年度行った準静的荷重・衝撃荷重下の非偏心・偏心三点曲げ破壊実験データに基づく破壊現象の生成形シミュレーションを行った.これはき裂進展履歴を実験観察結果通りに忠実に再現する方法である.複雑なき裂進展挙動を再現するため,デローニ三角形自動要素分割に基礎をおく移動有限要素法を用いた.本来の現象はき裂面傾斜や塑性変形が生じた複雑な現象であるが,数値解析では基礎的な傾向を捉えるため,純弾性変形,平面応力状態を仮定している. 準静的三点曲げ試験より衝撃荷重三点曲げ試験の方が高い破壊力学パラメータが生じた.衝撃破壊では,過渡時間中であってもストライカーが進行し,試験片に高い変形エネルギーをもたらすためである.有限要素解析結果と破壊力学パラメータに基づいて,外部からの入力エネルギー,試験片の内部エネルギー,破壊エネルギーの収支を調べたところ,エネルギー平衡は精度良く保たれており数値解析の妥当性が認められた.ストライカーと試験片の衝突位置の偏心では,このエネルギーの大小は大きく変化することはなかったが,衝突速度によっては大きく変化することが明らかとなった.またき裂進展開始直後は平面応力近似が妥当であり,き裂先端近傍で局所対称状態が成立していることが認められた.
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Research Products
(3 results)