2008 Fiscal Year Annual Research Report
アルミホットチャンバーダイカスト用のセラミックス・スリーブの開発
Project/Area Number |
19760071
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
岡安 光博 Akita Prefectural University, システム科学技術学部, 准教授 (40433148)
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Keywords | 材料設計 / プロセス / 物性・評価 |
Research Abstract |
高精度アルミニウム合金ダイカストを生産するため、アルミホットチャンバダイカストの開発を取り組んでいる。近年、生産性及び寸法精度が高いダイカストは自動車部品をはじめ様々な機械構造部品に使用されている。また、安定した品質を持つ高強度の機械部品をダイカスト化する要求が高まっている。しかしこのホットチャンバダイカストプロセスにはいくつかの問題がある。これはホットチャンバダイカストで使用されているセラミックス・スリーブやセラミックスピストンの寿命が短いことである。このセラミックス部品は高温強度の優れている素材(窒化ケイ素)を用いている。しかし、このセラミックス部品はアルミ合金溶湯中では数千ショットサイクルで破損する。そこでこの破損原因は明らかにするため窒化ケイ素の材料特性を大気中、高温大気中、アルミ合金の溶湯中の3条件で調査した。材料特性は静的強度および疲労強度で評価した。この窒化ケイ素は高温大気中では高い強度を示すが、アルミ合金溶湯内では弱くなることが判明した。これは窒化ケイ素がアルミ合金溶湯内の鉄と化学反応し、材料が劣化するためである。この研究結果はJoumal of European Ceramic Societyに発表する(現在印刷中)。またアルミホットチャンバダイカストの品質や強度特性についても調査した。この結果、一般的に鋳造されているアルミダイカスト合金(コールドチャンバ)より、品質及び材料強度が向上していることが明らかになった。この原因は材料組織の球状化と欠陥混入量の低減が原因である。この研究結果はInternational joumal of Cast Metal Researchで発表する(現在印刷中)。
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Research Products
(4 results)