2008 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ加工における自由表面あれ挙動のその場観察とメゾスコピック変形機構解析
Project/Area Number |
19760072
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
古島 剛 Tokyo Metropolitan University, 理工学研究科, 助教 (30444938)
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Keywords | マイクロダイレス加工 / 自由表面あれ / in-situ観察 / メゾスコピック解析 / マイクロチューブ / 表面粗さ / 超塑性 / FEM |
Research Abstract |
本年度は, 前年度の作成した自由表面あれ挙動のメゾスコピックFEM解析と設計試作した高温引張試験装置を用いて, 自由表面あれに及ぼす各種材料的因子の影響を検討し, 各検討項目について以下の成果を得た. (1)高温単軸引張試験中の自由表面あれの観察 昨年度後半に準備した高温引張試験装置を用いて, 自由表面あれの変形挙動を調査した. その結果, 結晶粒が微細な超塑性材料を用いた場合は, 凹凸が変形に伴い引き伸ばされ滑らかなり, 表面粗さが低減することがわかった. (2)結晶方位に起因する材料の不均質性の評価と自由表面あれの関係 結晶方位に起因する材料の不均質性が自由表面あれに及ぼす影響を調査するために微視的な材料特性が評価可能な硬さ試験に着目した. 硬さのばらつきを評価した結果, マクロ的には均質な材料でもミクロ的には不均質であることがわかった. また材料の不均質性を考慮したメゾスコピックFEM解析を用いて, 不均質性が自由表面あれに及ぼす影響を調査した結果, 材料が不均質であるほど, 自由表面あれの度合いも大きくなることがわかった. 上記の結果から, 自由表面あれ挙動に及ぼす各種材料因子を明らかにした. 自由表面あれを抑制するには, 結晶粒が微細であること, また材料の不均質性が小さいことが必要不可欠であることを明らかにした.
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