2008 Fiscal Year Annual Research Report
精密分級・均一分散極微粒ダイヤモンド砥石の開発とナノ精度非球面研削への応用
Project/Area Number |
19760082
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
吉原 信人 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 助教 (80374958)
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Keywords | 超安定・超精密研削 / 精密分級 / 均一分散 / 極微粒ダイヤモンド砥石 / 均一性 / ナノ精度非球面研削 |
Research Abstract |
精密部品には高い形状精度と滑らかな表面が求められる. さらに近年, その加工面の均一性が重要視されるようになっている. 均一性低下の原因として, 研削中に研削条件が変動することが考えられる, この均一性低下の原因となる研削条件の一つとして, 本研究課題では砥石内部の砥粒径および砥粒分散状態に着目した. そこで加工面の均一性向上を目的として, 精密分級・均一分散砥石の使用を提案し, その作成方法について検討した。本年度実施した内容およびその成果を下に記す. 分級, 分散技術の開発 : カスケードインパクタ法を利用した分級装置を作成し, 穴径など各パラメータが分散におよぼす影響について検討を行った. また粒度分布計を用いた分級状態の評価法について検討した. その結果, カスケードインパクタ法を用いたときの, 分級効果を高める指針が明らかとなった. 精密混合技術の開発 : 二重ノズル型の粒子噴射装置を開発した. 装置内部における粒子挙動についてシミュレーションを行い, 装置設計の最適化を行った. 最適化された設計をもとに粒子噴射装置を試作した. この試作した装置から噴射される粒子の速度分布を粒子画像測定法により測定し, 最適化の効果を確認した. また装置内部における粒子の精密混合の可能性についても示すことができた. 砥石成形機の開発 : 樹脂の粉末とダイヤモンド砥粒を混合したものを加圧および加熱することにより砥石を成形する装置を開発した. これにより実際に砥石を成形し, その砥石の評価を行うことが可能となった. 今年度は樹脂の選定および成形が可能な最大集中度に関して検討した. その結果, 高い集中度の砥石が成形可能となり, 均一性向上の効果を高めることが可能となった.
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