2008 Fiscal Year Annual Research Report
大面積・薄肉パネルを測定対象としたナノ形状測定に関する研究
Project/Area Number |
19760083
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
伊藤 幸弘 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・共生科学技術研究院, 助手 (80431972)
|
Keywords | シリコンウェーハ / 形状測定 / 板厚 / 反り / 三点支持裏返し法 / 単結晶シリコン / 異方性 |
Research Abstract |
シリコンウェーハの反りと板厚は, 形状測定における重要なパラメータである. そこで, 平成19年度に, Warpと板厚の高精度な同時測定方法として三点支持裏返し法を開発した. 本測定方法では, ウェーハを三点で水平に支持することで自重により変形したウェーハの表面形状を測定する. そして, 反転法を用いた測定原理によりたわみの影響を相殺することでwarpを求め, 数値解析で算出する自重によるたわみを用いて板厚を求める. しかし, ウェーハの機械的物性値の異方性のために, 結晶方位により自重によるたわみが異なる. そこで, ウェーハの異方性がたわみに与える影響を調査した. また, 外乱振動により励起されるウェーハの振動は形状測定誤差の要因の一つであることから, 異方性がウェーハの共振周波数に与える影響を調査した. その結果, シリコンウェーハの弾性率の異方性により, 三点支持に対する結晶方位により自重によるたわみが異なることがわかった. したがって, 三点支持に対する結晶方位を調整することにより, たわみを小さくすることができることを示した. また, ノッチが示す結晶方位の誤差によるたわみの誤差は, ウェーハの板厚測定精度に対して大きく無視できなく, 三点支持に対する結晶方位を変化させてウェーハの共振周波数を変化させることにより, 外乱振動により励起されるウェーハの共振を回避できることがわかった. そして, これらの誤差の影響を低減することにより. 三点支持裏返し法による板厚算出精度が向上することを示した.
|