2008 Fiscal Year Annual Research Report
多軸加工機の運動誤差要因の体系化と加工形状精度によるそれらの診断法の構築
Project/Area Number |
19760087
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
茨木 創一 Kyoto University, 工学研究科, 准教授 (80335190)
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Keywords | NC工作機械 / 多軸加工機 / 誤差要因 / 加工誤差 / 幾何誤差 / 加工試験 |
Research Abstract |
NC工作機械の多軸化・複合化は, 近年の工作機械の技術的発展の重要なキーワードのひとつである 多軸制御加工機は直進軸・回転軸が直列に積み重なる構造となるため, 各軸の誤差, 軸間の相対的誤差が累積し, 従来の加工機と比較して加工精度を出しにくい構造であると言える. 本研究では, 最初に多軸制御加工機に含まれる誤差要因を体系的にモデル化し, それらが加工物の形状精度に及ぼす影響を定量的に評価できるシミュレータを構築した. それを基礎として, 加工試験によって多軸制御加工機の誤差要因を定量的か診断するための方法を構築した. 平成20年度は, 前年度に構築した5軸制御加工機の加工精度シミュレータを基礎として, 加工物の形状精度を測定することにより全ての誤差要因を効率よく同定することを目的とした, 新しい加工試験法を提案し, その評価実験を行った. 5軸制御加工機の加工精度の検査に広く普及している円錐台の加工試験法は, 機械の誤差要因と加工物のり状誤差との関係が複雑で, かつ1対1か対応しないため, 加工物の形状誤差から誤差診断を行うことは極めて限定された範囲でしか行えないことを明らかにした. 本研究で提案した加工試験法は, 加工機の個別の誤差要因を極めて理解しやすい形で, 最大限に拡大して評価することができることを実験により示し, 実際に市販の5軸制御加工機について誤差診断を行った.
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Research Products
(1 results)