2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19760099
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
竹村 研治郎 Keio University, 理工学部, 専任講師 (90348821)
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Keywords | 電界共役流体 / バイオミメティクス / ソフトアクチュエータ / 機能性流体 / 柔軟生物 / マイクロアクチュエータ / 微小流体システム / アクチュエータ |
Research Abstract |
本研究は,直流高電圧の印加によって活発なジェット流を発生する機能性流体である電界共役流体を圧力源として用いた新たな柔軟生物型ロボットを実現することを目的として以下の成果を得た. はじめに, 電界共役流体により内圧を制御できる柔軟な収縮セルを開発した. このセルはタンク, ジェット発生部(電極対), ソフトアクチュエータ(繊維強化ゴムチューブ)を一体化した構造であり, 外部からの電圧印加のみによって軸方向に収縮し, 径方向に膨張する. つぎに, 上記のセルを4個直列に配置し, 適当な電圧印加シーケンスによってぜん動運動しつつ移動する柔軟生物型ロボットを開発し, 基本的な駆動特性を実験的に明らかにした. 本ロボットは各セルがミミズの1つの体節に対応しており, 各々独立して収縮/膨張が可能である. さらに, ぜん動運動において, 収縮する体節がロボットの前方から後方に順次伝播することに注目し, 3つの収縮/膨張する体節を1ユニットとして, 内部の液体を共用する新たなミミズ型ロボットを開発した. すなわち, ユニットを形成する3つの繊維強化ゴムチューブの間に, 双方向にジェット流を発生できる電極対を配置し, ユニット内で電界共役流体を適当に移動させることによって, 収縮する繊維強化ゴムチューブを前方から後方へ1頃次伝播させることができるロボットを開発した. 直径5mmのロボットを内径6mmの管内で走行させたところ, 0.2mm/sの移動を実現した. ロボットの移動速度は, 主にジェット発生部における流量に依存するため, 電極対の並列化などによって流量を向上させれば, ロボットの移動速度を向上できると考えられる.
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