2008 Fiscal Year Annual Research Report
最適設計に基づくコンプライアントメカニズムのユニバーサルデザイン
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19760100
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
泉井 一浩 Kyoto University, 工学研究科, 助教 (90314228)
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Keywords | コンプライアントメカニズム / ユニバーサルデザイン / 最適設計 / ロバスト設計 / レベルセット法 / トポロジー最適化 |
Research Abstract |
コンプライアントメカニズムのユニバーサルデザインの指針として, 全ての人に公平に使えること, および, 小さな力でも使えること, の2点に着目すると, 以下の6つの項目を考慮した最適化問題を定式化することができる. [1] 入力部の荷重の方向が変動しても十分な変位が得られること [2] 入力部の荷重の位置が変動しても十分な変位が得られること [3] メカニズムの変り途中の状態でも入力部の荷重の方向・荷重の大きさが変動しないような形状にすること [4] メカニズムの変形途中の状態で入力部の荷重の方向・荷重の大きさが変動してもメカニズムの機能が達成されること [5] 出力部の荷重の位置が変動してもメカニズムの機能が達成されること [6] 入力部の荷重が小さくても十分な変位が得られること 前年度の研究では, レベルセット法に基づいた構造最適化法を用いたコンプライアントメカニズムの創成的設計法を開発し, さらに, ロバスト設計の概念を導入することで[1]の評価項目を考慮した設計を行うことが可能になった. 平成20年度は, [6]について, メカニズムの柔軟性と, 剛性のバランスを調整する方法が考えられ, この方法を, 構築した構造最適化法に導入することを行う. さらに, 以上のような評価指標の定量化法を拡張し, メカニズムの使用時のユーザーの負荷を考慮し, メカニズムの重心を最適設計の枠組みのなかで考慮する方法を開発した. 従来のトポロジー最適化では, 重心のような幾何学的要件を目的関数にすると, グレースケールなどの数学的不安定性により, 物理的意味の取り扱いが非常に難しいという問題があった. これに対して, 本研究では, レベルセット法に基づく構造最適化に基づいた方法を採用することにより, 明瞭なり状境界が得られることがわかった.
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Research Products
(1 results)