2009 Fiscal Year Annual Research Report
外部振動を受ける小型流体軸受スピンドルの特性解析と最適設計に関する研究
Project/Area Number |
19760103
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
落合 成行 Tokai University, 工学部, 准教授 (40407995)
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Keywords | 情報機器 / 流体軸受 / 最適設計 / 高速回転 / 振動特性 / スピンドル |
Research Abstract |
本研究では,HDDなどに用いられる小型流体軸受スピンドルの特性改善を,数理計画法に基づいた最適設計手法の適用により実施することを目的としている.課題の遂行に際しては,流体軸受スピンドルの振動解析モデルを構築し,本モデルを最適設計手法に適用して多数の設計諸元の最適な組合せを見出す.本年度は,2つのジャーナル軸受により支えられた回転軸が外乱を受けた場合の最適設計を行った.前年に開発したプログラムを用いて,軸受諸元すなわち溝深さ,溝幅比,軸受半径すきま,各々の軸受の軸受長さと軸受の配置などを変えた場合の最適化について検討した.その際,寸法公差に起因する軸受性能のばらつきが最小になるように目的関数を定式化した.最適化計算の結果,寸法公差を考慮した最適化軸受の溝深さはこれを無視した場合の値の約1.6倍になり,両者の違いが大きく現れた.この違いが軸受の振動特性のばらつきに極めて大きく,寸法公差を無視した最適軸受では接触を引起こすことなどが明らかになった.一方実験に関しては,スピンドルが外部加振された場合の変位応答の検証実験およびスピンドル用軸受の油膜係数同定法の検討について実施した.前年度製作した加振装置を用いて,ラジアル加振された場合の振れまわり応答について測定し,理論モデルの実験検証を行なった.また,上下一対のジャーナル軸受で構成されるスピンドル用軸受の油膜係数を実験的に同定し理論との比較を実施したところ,極めて良好な結果が得られた.
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Research Products
(7 results)