2008 Fiscal Year Annual Research Report
ターボポンプインデューサにおける非定常キャビテーション特性の解明
Project/Area Number |
19760119
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
渡邉 聡 Kyushu University, 大学院・工学研究院, 准教授 (50304738)
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Keywords | インデューサ / キャビテーション / 減速平板翼列 / 入口逆流 / 翼端渦 / LDV計測 / CFD解析 |
Research Abstract |
本年度は, インデューサの簡易モデルである高食違い角の平板減速翼列のキャビテーション実験を行い, その基本特性を実験的に明らかにするとともに, 部分流量時のインデューサの内部流れを実験・数値解析 (CFD解析) により解明し, 同条件でのキャビティ体積を評価した. 1. 翼列のキャビテーションの基本特性の解明 食違い角75°, ソリディティ (翼弦長/ピッチ) C/h=1.0, 2.0の2種, 翼端隙間比 (翼端隙間/翼弦長) τ/C=0.0 (隙間なし), 0.03の2種の翼列 (計4種) について, 迎え角7°の条件下でキャビティ形状の直接観察を行い, その翼列形状に対する依存性および翼列特性 (圧力回復特性) との関係を調査した. その結果, 翼端渦キャビティはC/h=1.0の方が翼負荷が大きいため大規模となること, いずれのC/hの場合にも翼端渦により翼面キャビティが薄く短くなること, キャビティの成長に伴う翼列特性の低下が翼面キャビティ長に主として依存し, その低下機構がC/hによって大きく異なることなど, 翼列のキャビテーションの基本特性が明らかとなった. 2. 部分流量時のインデューサ内部流れ場とキャビティ成長挙動 本年度は, キャビテーションサージなどの不安定現象が起こることの多い部分流量におけるインデューサの内部流れ構造について, まず非キャビテーション時の内部流れ場, 特に入口から翼間喉部の流れ場をLDV (レーザードップラー流速計) 計測ならびにCFD解析により調査した. その結果, 入口逆流の発生が翼端近傍の前縁はく離と漏れ流れに起因すること, 翼端近傍負圧面側では低流量であってもハブ側からの流体の供給により流れが再付着して翼面に沿う順流となることなど, 複雑な内部流れ構造が明らかとなった. また, キャビテーションを考慮したCFD解析により, 部分流量下でのキャビティの成長機構およびキャビティ体積の変遷が明らかとなった.
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Research Products
(3 results)