Research Abstract |
本年度の目的であった,マイクロバブルを高分解能で撮影するための光学系の開発,マイクロバブルの静的圧力変化に対する強度の調査,および内皮細胞培養の準備を行った,日本で唯一認可されている,マイクロバブルを用いた血管造影剤には,注射用水はゆっくりと注入してくださいと書いてあるが,その崩壊しやすいマイクロバブルの静的強度を明らかにするためである,まずマイクロバブルを高解像度で撮影するために,光学テーブル上に光学系を組み,CCD素子の大きさをきちんと考慮することでワーキングディスタンスを19mm程度確保して,分解能が1000Lp/mm程度の観察系を構築した。またCCDカメラだけでなく,高速度カメラにも対応できるように光源の変更を可能とした。次に,場の圧力を静的に変化させ,マイクロバブルの強度評価を行った。その結果,従来数十秒のオーダーと評価されていたレボビストの寿命は,その生成方法に強く依存し,生成方法によっては,数日間存在できること,極わずかな圧力変化によりその寿命が大きく異なることを明らかにした。また,静的な圧力変化に対して非常に敏感であり,特に圧力を減少させる際に形状が球形から大きく変化してしまうこと,圧力を増加させた場合,10kPa程度の圧力まで耐えることが可能なこと,などを明らかにした。また交付申請書に従って,本年度は内皮細胞培養の環境の整備を行った,準備としては,まず細胞の培養可能な設備を整え,比較的培養が容易なヒーラ細胞を培養した,蛍光観察等を行うことで,来年度実施予定の内皮細胞とマイクロバブルの相互干渉の観察の準備を行った。
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