2008 Fiscal Year Annual Research Report
超音波照射中のマイクロ・ナノバブルが血管内皮細胞に与える影響
Project/Area Number |
19760120
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
真田 俊之 Shizuoka University, 工学部, 助教 (50403978)
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Keywords | 混相流 / マイクロ・ナノバブル / 超音波 / ソノルミネッセンス |
Research Abstract |
昨年度, マイクロバブルスケールの気泡の可視化に成功したが, 実際に医療用として使用されているバブルには, ナノスケールのものも含まれている. また使用する超音波の周波数も高いため, 通常の高速度カメラでの観察は困難である. そこで, 本年度はナノスケールの気泡振動の有無や気泡の動特性を観察できるよう, 気泡振動によるソノルミネッセンスの可視化を行った. 通常の診断用超音波レベルの音圧でも観察できるように, 一光子検出が可能な超高感度イメージインテンシファイヤと, 低f値のレンズを組み合わせることでキャビテーション検出装置の開発を行った. その際, イメージインテンシファイヤの増幅ノイズと気泡振動による発光とを, 時空間の輝度変化から判別するプログラムの作成や, CCDカメラとイメージインテンシファイヤを直接接続することによる効率改善などの工夫を行った. その結果, 市販の超音波洗浄機レベルの, 小さな超音波振動子による音圧で発生するキャビテーションにおいても, ソノルミネッセンスが起こっていることを確認した. 次に, この検出した光がソノルミネッセンスであることを示すため, 水道水と超純水の比較を行い, 水道水の方が発光すること. 光量が, 脱気の回数に逆比例してまた, 温度の上昇に伴って減少することなど, 通常のキャビテーション強度と同じ傾向を示すこと確認した. 以上の結果より, 存在している気泡の径によらず, キャビテーションの有無と強度を判別できるキャビテーションメータの開発に成功した.
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