2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19760139
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
千足 昇平 Tokyo University of Science, 助教 (50434022)
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Keywords | 単層カーボンナノチューブ / 光物性 / 近赤外蛍光分光法 / 環境効果 |
Research Abstract |
単層カーボンナノチューブ(single-walled carbon nanotube, SWNT)は1枚のグラファイトのシート(グラフェン)を筒状に巻いた擬1次元構造物質であるが, その電子構造はその巻き方(カイラリティ)によって変化することが知られている. 一般的な合成手法では様々なカイラリティが同時に生成されてしまうため, SWNT応用においてはカイラリティによる分離精製法や, 合成時のカイラリティ制御技術が重要になる. 現在のところ分離精製時には溶液中に超音波による分散過程が必要不可欠だがその際のダメージが危惧されてしまうため, 合成時のカイラリティ制御手法はSWNT応用に向け必要不可欠である. このカイラリティを分析する手法の1つが近赤外成功分光法(photolulninescence, PL)であり, 本研究課題ではこのPL測定法を用いた, 合成プロセスにおけるその場観察を行い, 成長段階にあるSWNTのカイラリティ決定メカニズムに関する知見を得ることを目的としている. そのSWNTの電子構造は温度, 圧力や周辺環境によって変化し, それに伴いSWNTの光物性も周辺環境に影響を受ける. 成長段階にあるSWNTを分析するためには, この環境効果を理解することが非常に重要であり, 昨年度に引き続きガス雰囲気における環境効果についての測定・分析を行ってきた. さらに, 予備実験としてPL測定系中におけるSWNTのCVD合成実験を行った. CVDはエタノールガス中で金属触媒を加熱(850℃)し行うことで, PL測定可能な品質の高いSWNTを得ることにも成功した. 今後はカイラリティ制御に向けた生成メカニズムに関する知見をさらに得ていく.
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Research Products
(17 results)