2007 Fiscal Year Annual Research Report
人間と関わる機械システムの性能と安全を両立する非定常運動制御手法の研究
Project/Area Number |
19760157
|
Research Institution | Toyota Technological Institute |
Principal Investigator |
原 進 Toyota Technological Institute, 工学部, 助教 (40329850)
|
Keywords | 制御工学 / 運動制御 / 人間-機械系 / 非定常制御 / 機能安全 / 隠れマルコフモデル / リーチモニタリング / 衝突ハザード予測 |
Research Abstract |
研究代表者がこれまでに提案してきた自動搬送からパワーアシストを伴う手動位置決めに切り換えるモード切り換え型の制御手法に関し,従来とは異なり力覚センサレスでも可能となるようにアルゴリズムの改善を図った.この力覚センサレスアルゴリズムにより,従来の力覚センサ使用アルゴリズムと並列に使用する2重系を構成することで,オペレータの操作ミスや力覚センサの故障等により発生する危険な状態を避けることが可能となり,システムの機能安全性を大幅に向上できる.さらに,研究代表者が別の研究で提案した,制御対象のパラメータ変動に容易に対応できる適応的非定常制御手法も導入することで,適応非定常サーボ搬送制御から力覚センサレスパワーアシスト制御へのなめらかな切り換えを実現した.この内容については現在学会ジャーナルに投稿中である. 一方,このようなモード切り換え型の制御手法はパワーアシストシステムの生産性の向上につながるものの,オペレータの近傍にまで自動的に接近する際に,機器側が安全確認のためオペレータのリーチに関するモニタリングを常に実施し,衝突の可能性が大きい場合には衝突ハザードを事前に予測することが望ましい.そこで(独)産業技術総合研究所が所有するスキルアシストを対象とし,モード切り換え型制御問題に関し,スキルアシストに設置された複数のレーザーレンジセンサによるオペレータまでの距離情報検出とその情報の隠れマルコフモデルを用いた処理により,安全確認型リーチモニタリングと衝突ハザード予測を行った.この成果についても来年度以降,発表する予定である.
|