2008 Fiscal Year Annual Research Report
把持特性を考慮したウエアラブルパワーハンドの研究開発
Project/Area Number |
19760162
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
長谷川 泰久 University of Tsukuba, 大学院・システム情報工学研究科, 准教授 (70303675)
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Keywords | 把持 / 支援 / ウエアラブル / 筋電 / コンプライアンス / 腱駆動 / アクティブ電極 / パワーハンド |
Research Abstract |
手は, それ自身の運動のみならず, 物体を安定に把持するという機能を持ち, また, 物体把持時に想定外の大きな外力が物体に作用した際には, 安全確保の為, その物体が手から外れる必要がある. つまり, 物体を安定かつ安全に把持するためには, 人の手の持つコンプライアンス特性まで考慮したパワーアシストを行う必要がある. しかし, 力センサを手と把持物体の間に設置することが構造上不可能であり, 力センサを用いた制御による適切なコンプライアンスの実現は不可能である. そこで, 本研究では, 人の指を駆動する多関節腱(1本の腱が複数の関節を同時に駆動する腱)を実現可能な形で模擬することで, 力センサを用いることなく人の把持特性に近いコンプライアンスを実現し, パワーアシスト時の違和感の低減, 把持物体の安定性の向上, 外力に対する手の安全性の確保を行うウエアラブルパワーハンドの研究開発を昨年度に行った。このシステムの基本性能評価の結果、把持力および手首関節の駆動速度及び可動範囲が十分でないことが判明した。そこで、把持力支援用モータの一部大型化および、手首関節の駆動方法の変更およびモータの大型化、減速比の見直しを行った。更に, 把持力および手首関節トルクの支援時にシステムのずれを防ぐように肘関節トルクの支援機構の追加を行った。このウエアラブルパワーハンドの各種の性能評価を行ない、各基本性能の確認を行うと共に、長期使用時の問題点を明確化した。
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