2007 Fiscal Year Annual Research Report
群知能ロボットによる多品種変動生産対応型システムの開発
Project/Area Number |
19760167
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
星野 智史 Tokyo Institute of Technology, 資源化学研究所, 助教 (80431980)
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Keywords | 群知能ロボットシステム / 協調作業 / リアクティブ動作 / 多品種変動生産システム / 環境適応 |
Research Abstract |
本研究では,最終的に実システムへの導入を想定している.したがって,ロボット群には従来研究のような高度な知能は要求せず,現状の技術レベルで実現可能な範囲での単純な知能のみを有するものに限定し,その上で各ロボットがリアクティブに協調することにより複雑に変化するシステムへ対応するための方法論について研究を進めている.これは,現実問題を考慮した極めてチャレンジングな取組みであり,本研究成果は今後の多品種変動生産に対して有効な技術の創造,そして産業現場のさらなる発展に通じるものと考えている. 平成19年度では,多種多様な製品を流れ系列的に処理する単純セル生産システムを対象とし,当該システムに単純な知能を有したロボット群を投入し,各ロボットが必要な情報を他のロボットと共有することで,変動するシステムの非定常な状況に対してリアクティブに行動を切替えながら作業を遂行するシステム,すなわち多品種変動生産対応型の単純群知能ロボットシステムの開発を行った. 初年度研究では,単純な知能を有したロボットの行動メカニズムを基に,環境に応じて自律的かつ適応的に行動するロボットシステムの開発を行った.各ロボットは知能を介することにより必要最低限な情報を参照,更新,フィードバックし,自律的に行動する.これによりロボットは高度な知能構造を必要とせず,単純な知能のみで変動するシステムへ柔軟に対応することが可能となった. シミュレーション実験を行ったところ,ロボット間で互いの情報を共有し,状況に応じて作業負荷の高くなっている作業ステーションに向かい,作業を協調的に補完することで,多品種変動型の生産システムに対しても柔軟な対応が可能となり,その結果,各ロボットが従来よりも有効に行動できることが確認された.
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Research Products
(1 results)