2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19760171
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
太田 祐介 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 助教 (20367311)
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Keywords | 手術訓練システム / 医用ロボティクス / 計測制御 |
Research Abstract |
腹腔鏡下手術及び内視鏡下手術といった低侵襲な手術法において,その高度医療技術を広く普及させ,かつ医師の高い技術レベルを維持する為には,この様な手術に対する訓練システムを構築することが必要である.また,正しく訓練を行うためには,手術中の術者の全ての手技を正しく記録し,かつ,その場であるいは後日正しく検証することの出来る装置を開発する必要がある.この様な「手術工程記録システム」を構築するためには,1)外力を検出することの出来る「手術手技データ記録鉗子」,と2)操作者に力覚を伝達する「力覚提示装置」,の開発が不可欠である. 1)の「手術手技データ記録鉗子」については,現在使われている鉗子に,位置・姿勢を取得するための磁気式の6自由度小型位置センサと,力覚情報を取得するための6自由度力覚センサを組み込むことで構成された.これにより,術中の鉗子の位置・姿勢,そこに加わった臓器からの反力を検出することが出来る.これらの情報は,全て時系列順に記録用PCの内部にデータとして保存出来る.これによって,鉗子に加わる外力を術後に改めて解析することや,任意の時間における手術の状況を再現することが可能となった. 次に,ある方向から外力を加えられる簡単な「力覚提示装置」を構成し,この鉗子を用いて力覚提示実験を行ったところ,鉗子において提示したものと同様の力覚情報を検出することが出来た. 以上の様に,鉗子先端部に加わった外力の大きさ・方向を検出することが可能な鉗子の開発と,その力提示が正しく実現可能であることを検証した.
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