2007 Fiscal Year Annual Research Report
加減圧可能マイクロポンプチップを組込んだ1入力多分岐型マイクロ分注システムの開発
Project/Area Number |
19760182
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
長谷川 忠大 Osaka Institute of Technology, 工学部, 准教授 (10340605)
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Keywords | マイクロ・ナノデバイス / マイクロポンプチップ / マイクロバルブチップ / マイクロ分注チップ / 高速プロトタイピング / μ-TAS |
Research Abstract |
本年度は,大別して,1)加減圧可能マイクロポンプチップの開発,2)使い捨て用PDMS製マイクロ分注チップの開発,3)微調整不要の多分岐切換バルブチップの開発とソレノイド完全内蔵モデルのための円弧状マイクロソレノイドの作製・検証,4)全チップを組み合わせたマイクロ分注システムによる実証実験,の4つの研究実績を得た. 1)は,これまで開発してきたダイアフラム型マイクロポンプとロータリ型切換バルブを応用し,ポンプの流入口と流出口を切換えることにより加減圧可能なマイクロポンプを開発した.また,ポンプの流入出口の切換えは,分注チップで流体検知した信号をトリガーにできるため,自動化が容易にできる利点がある. 2)は,研究実施計画にある流路径を100μm以下に再設計し分注精度をnLオーダーへ向上の前段階として,実用化のため使い捨てを考慮し,チップ材料をこれまでのプラスチックから低コストで製作が容易なPDMSへ変更した分注チップの作製方法を検討した.これにより,一方向受動バルブなどが組込まれたPDMS製分注チップの試作に成功した. 3)は,ソレノイド完全内蔵モデルのバルブの開発に当たり,微調整が不要な駆動機構を組込んだ切換バルブチップと内蔵用の円弧状マイクロソレノイドの開発に別け研究を進めた.これらの成果により,ソレノイド完全内蔵モデルができることを実証した. 4)は,本研究課題で提案しているマイクロ分注システムの構成要素である1)〜3)のチップを組み合わせて,分注システムの実証実験を行った.これにより,システムにすることで問題になるいくつかの課題を見出すことができたため,今後,改良していく.
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Research Products
(8 results)