2008 Fiscal Year Annual Research Report
加減圧可能マイクロポンプチップを組込んだ1入力多分岐型マイクロ分注システムの開発
Project/Area Number |
19760182
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
長谷川 忠大 Shibaura Institute of Technology, 工学部, 准教授 (10340605)
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Keywords | マイクロ・ナノデバイス / マイクロポンプチップ / マイクロバルブチップ / マイクロ分注チップ / 高速プロトタイピング / μ-TAS |
Research Abstract |
本年度は, 大別して, 1) 10nL毎に切り分け可能なPDMS製マイクロ分注チップへの改良, 2) 手動でも駆動できる加減圧切換マイクロポンプの開発, 3) 多分岐切換バルブチップへ内蔵させるための円弧状マイクロソレノイドの作製, の3つの研究成果を得た. 1) は, サンプルを10nL毎に切り分け可能なPDMS製マイクロ分注チップの開発に成功した. これまで, PDMS製のチップの流路径を100μm以下に設計して分注動作を実施した場合, 流路内が全て負圧になることや流路表面の性質, マイクロポンプの開放圧の影響により, サンプルを安定に切り分けることが困難であった. しかし, 流路内の特定個所にオリフィスを設けることにより, 安定に分注動作を実施できることを見出し改良することに成功した. 2) は, 研究実施計画にある分注動作に問題を起こしていたポンプ内のチェックバルブの低開放圧化が1) において解決しため, 実用化を目指し手動でもポンピング動作させることができる加減圧切換マイクロポンプを開発した. これにより, 指のマクロ操作をポンプのマイクロ動作に変換するインターフェースを開発し, マイクロポンプと組み合わせた検証実験によりマイクロ分注システムにおける実用性を実証した。 3) は, 研究実施計画にあるソレノイド完全内蔵モデルの切換バルブの開発に当たり, 円弧状マイクロソレノイドの製作方法を確立した. これにより, 円弧状マイクロソレノイドを試作し, 性能を測定した結果から, いくつかの課題を見出した.
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Research Products
(8 results)