2008 Fiscal Year Annual Research Report
利用者の意思に基づいた救助支援型担架システムの研究開発
Project/Area Number |
19760186
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Research Institution | Akashi National College of Technology |
Principal Investigator |
岩野 優樹 Akashi National College of Technology, 機械工学科, 講師 (90413799)
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Keywords | レスキュー工学 / 救助システム / ダブルクローラ / パワーアシスト / 階段昇降 |
Research Abstract |
過去に製作した担架機構を参考に, 階段昇降機能を付加した担架システムを製作した. そして, 担架システムを用いて「要救助者を持ち上げることなく担架へ乗せる」という機能の再確認, および「階段の昇降」に対する性能評価を行った. また, 「利用者の意志に基づいた直感的な操作が行えるシステム」の準備として操作システムの簡易版を製作した. これは, 担架システムが複数台のクローラを連結したものとなるため, 操作が非常に複雑となる. その複雑となる操作系を直感的に操作できるよう, 担架に接続したレバー操作に応じた動作が行えるシステムである. 今年度は, 実験的に, 多連結のクローラではなく, 車輪移動ロボットを用いて操作性に対する確認を行う. 製作した担架システムを用いて, 実際に要救助者を担架に乗せることができるか(担架ロボットを体の下に潜り込ませることができるか)について確認した. 過去の実績からも, 問題なく要救助者の体の下に潜り込むことができるということが確認できた. また, 階段の昇降実験を行った結果, 安全性の面で実際の人を乗せずに実験を行ったが, 40kgf程度の重量物を乗せた状態で階段の昇降が行える事が確認できた. その際, 従来だと発生していた階段の昇降時における操作者にかかる負担もクローラのパワーアシスト効果により軽減されていることがわかった. また, レバー操作(人の意志に見立てた)に応じて移動ロボットを直感的に操縦できるかという実験においても, 複数人の被験者のコメントより概ね操縦しやすいとの回答を得ることができた.
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