2007 Fiscal Year Annual Research Report
高速回転・高出力運転が可能な順突極永久磁石型ベアリングレスモータの開発
Project/Area Number |
19760201
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
竹本 真紹 Musashi Institute of Technology, 工学部, 講師 (80313336)
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Keywords | 電気機器工学 / 制御工学 / ベアリングレスモータ / 永久磁石同期電動機 |
Research Abstract |
永久磁石型ベアリングレスモータ(PM型BelM)の研究・開発が国内外で盛んに行われており、さまざまな回転子構造を持つPM型BelMが提案されている。しかし、従来から提案されているPM型BelMは、軸支持力を有効に発生できないという問題があった。そこで、研究代表者は、正の突極性を持つ順突極永久磁石型ベアリングレスモータ(順突極PM型BelM)を提案している。本モータは、軸支持磁束の磁路上に永久磁石を配置しないことによって、軸支持力を有効に発生できる。上記以外にも、提案する順突極PM型BelMは、従来型の様々な問題点を解決できる構造となっている。 現在までに、有限要素法非線形磁界解析を用いた磁場解析により、本モータは上記の特長を持ち、有効であることを示した。さらに、従来型と解析結果を比較することで、従来型に比べ良好なトルク・軸支持力特性を備えていることを明らかにした。しかし、実機による確認は未だされていない。 そこで、本年度は、製作した順突極PM型BelMの試作機を組み込んだ負荷試験装置を用いて、順突極PM型BelMのトルク・軸支持力特性を測定し、下記の特長を持つことを実機においても実証した。(1)軸支持磁束が磁気抵抗の大きい永久磁石を貫かない回転子構造により、軸支持力を有効に発生できる。(2)トルク磁束の磁路上に永久磁石を配置することで、トルク磁束による磁気飽和を低減し、トルク電流の増加による軸支持力の低下を引き起こさない。(3)正の励磁電流を流すことによって、トルクと軸支持力を共に向上させることができ、電流位相制御を積極的に活用できる。(4)従来型の永久磁石型ベアリングレスモータと比べて、良好なトルク・軸支持力特性を持つ。なお、これらの研究を通じて得た研究成果を学会などで報告した。
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