2008 Fiscal Year Annual Research Report
表面再構成制御成長法によるSi上InSb量子井戸作成とその超高速FETへの応用
Project/Area Number |
19760233
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
森 雅之 University of Toyama, 理工学研究部(工学), 助教 (90303213)
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Keywords | InSb / ヘテロエピタキシャル / Si / 量子井戸 / AIInSb |
Research Abstract |
昨年度は、Si(111)-√<7>×√<3>-In表面再構成を用いることで、Si基板に対して完全に30°回転したInSb薄膜を成長させることができた。このとき、成長したInSb膜の移動度は室温で17,000cm^2/Vsであった。今年度はまず、√<7>×√<3>-In表面再構成を用いて成長させたInSb薄膜の断面TEM像を観察し、結晶中の欠陥、転位の様子をSi(111)基板上に直接成長させた試料と比較し、大幅な転位の減少を確認した。 また、更なる電子移動度向上を目指し、420□程度の高温成長を試みた。これまでは、InSb単分子層が分解するのか350□程度で膜を成長していた。そこで、InSb単分子層形成時のSb吸着量を2〜3原子層に増やし、さらに、2層目の基板温度をグレーデッドに上昇させることで、420□という比較的高温で成長できるようになった。また、電子移動度は室温で20,000cm^2/Vsとなった。 FETを作製するためには、InSbチャネル層をAIInSbバリア層で挟んだ量子井戸構造を作成する必要がある。そこで、表面再構成制御成長法を用いて、Si基板に対して30°回転した高品質なAIInSb層の成長を試みた。AI組成が増加するにつれて、最適な成長温度が上昇するため、まずは低Al組成のAllnSb層を成長し、その上に高AI組成のAIInSb層を成長する2段階成長法を用いた。得られたAllnSb層を用いてInSb量子井戸構造を作製し、デバイス特性を測定したが、AIInSb層のキャリア濃度が高く、ソースドレイン間の電流をゲート電圧で制御できなかった。
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Research Products
(17 results)