2009 Fiscal Year Annual Research Report
表面再構成制御成長法によるSi上InSb量子井戸作成とその超高速FETへの応用
Project/Area Number |
19760233
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
森 雅之 University of Toyama, 理工学研究部, 助教 (90303213)
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Keywords | InSb / ヘテロエピタキシャル / Si / 表面再構成制御成長法 / リソグラフィー / ラインアンドスペース |
Research Abstract |
昨年度は、表面再構成制御成長法を用いて作製したA1InSb層を利用して、量子井戸構造を作製しデバイス特性の測定を行ったが、A1InSb層のキャリア濃度が高く、ソース・ドレイン間の電流をゲートで夏で制御できなかった。この原因は、界面付近で発生した転位によるものと考えられる。そこで今年度は、界面付近転位を減少させるため、1層目の成長レートを下げることでマイグレーションを促進し、グレインサイズを大きくする試みを行った。A1InSb層の成長は比較的難しいため、InSbの成長で同様の試みを行った。1層目の蒸着レートを従来の6分の1に下げたところ、表面性、結晶性、電気的特性が改善した。特に電子移動度は38,000cm^2/Vsと従来の薄膜の2倍の値が得られた。今後、同様の成長方法がA1InSb薄膜の成長に応用できるか確認が必要と考えられる。 表面再構成制御成長法が応用できないSi(001)基板上へのInSb薄膜のヘテロエピタキシャル成長を試みた。1000Aの酸化膜が付いたSi(001)基板にリソグラフィー及びRIEによりライアンドスペース構造を形成し、その後KOH溶液による異方性エッチングによりV字型の(111)面を形成した。この(111)面にInSb単分子層を形成してInSb薄膜を作製したところ、InSb単分子層のない場合と比較して、結晶性の優れた膜が得られた。 また、InSbを用いた立体構造を有する縦型デバイス実現のため、GaAs基板上へのInSbナノワイヤーの成長を試みた。GaAs基板上に直径40nmの金コロイド粒子を塗布し、聴講真空中で620℃でアニール後InSbの400から500℃の温度範囲で蒸着を行った。これにより、基板温度400℃、In及びSbの蒸発レートがそれぞれ87A/h、2680A/hのとき、最長で3.5μm程度のInSbナノワイヤーを成長することに成功した。
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Research Products
(12 results)