2007 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ・マイクロダブルパターニングポーラスSi基板上高出力GaN系LED
Project/Area Number |
19760235
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
石川 博康 Nagoya Institute of Technology, 工学研究科, 准教授 (20303696)
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Keywords | ポーラスSi / 窒化ガリウム(GaN) / 有機金属気相成長(MOCVD) / 陽極化成 |
Research Abstract |
ポーラスSi(PSi)は表面に多数の微小孔を有し、格子ミスマッチの緩和や転位のベンディングによる転位低減、さらに柔軟な構造による反りの低減が期待される。本年度は転位・反りの低減を目的とし、ポーラスSi基板上に高品質GaNの結晶成長を試み、特性を評価した。PSi基板について、p型Si(111)基板をHF水溶液ベースの電解液中でダブルパターニング陽極化成したものを使用した。PSi層の膜厚は約20〜100μmである。結晶成長は横型MOCVD装置により行った。成長圧力は100Torrである。1120℃にてAlN中間層50nm、GaN層1μmを順次成長した。また、LED応用を目的に20ペアn-GaN/n-AlN(20/5nm)多層膜を介したn-GaN0.5μm構造も結晶成長させた。比較のために同一構造を通常のSi基板(Flat Si基板)上に成長した。PSi基板上GaNは反りがほとんど観察されず、レーザー測長器の測定限界以下であった。室温PLの結果、PSi基板上GaNはFlat Si基板上GaNよりバンド端発光が強く、深い準位からの発光が弱かった。GaN基板上、サファイア基板上n-GaNともに、77KにおけるPLスペクトルを測定したところ、GaN基板上のピークに対し(無歪と仮定)、サファイア基板上のピークは高エネルギー側に現れ(面内圧縮歪み)、PSiおよびFlat Si基板上は低エネルギーに現れた(面内伸張歪み)。PSi基板上GaNはFlat Si基板上よりGaN基板上のピークに近く、特にn-AlN/n-GaN多層膜を挿入したPSi基板上が最も近い。PSi基板を結晶成長用基板として用いることで反りおよび面内歪みが低減され、光学的に優れた特性を持つGaNを得ることができた。
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Research Products
(6 results)