2008 Fiscal Year Annual Research Report
RF帯N相同期CMOS-LC発振器の開発に関する研究
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19760249
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
茂呂 征一郎 University of Fukui, 大学院・工学研究科, 准教授 (00303363)
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Keywords | RF発振器 / CMOS-LC発振器 / 相互同期 / N相同期 / 相互結合 / 位相同期ループ / クロック分割 / 非線形振動 |
Research Abstract |
申請者らはこれまでに, 同じ特性をもつ複数の発振器を1つの抵抗で星形に結合した回路に見られる同期現象について報告してきた. これらの回路では, 各発振器の位相がずれて同期するような現象が得られる. 特にLC van der Pol発振器を結合した系では, 結合抵抗によって消費される電力を最小にしようとするため, 安定なN相同期現象が見られることを報告してきた. 従来は低周波での動作(kHzオーダー)を想定しているが, N相同期現象が起こる原理は周波数の高低に関わらないと考えられるため, 構成要素として高周波発振器を用いることで高周波の多相出力発振器を構成することができ, 通信機器などへの応用が期待できると考えられる. そこで本研究では, 上記の高周波CMOS-LC発振器の結合系を考えることで, 高周波N相同期発振器を構成することを目的とする. 本年度は昨年度に提案した回路モデルについて, 回路シミュレータや数値計算ソフトを用いて, 位相誤差や周波数特性, 雑音特性について詳細に解析を行い, N個の発振器の結合系に2N相同期現象が発生することを確認した. さらに理論的な解析により, 本システムに生じる多相同期現象の安定性を厳密に解析した. また, 本年度購入したオシロスコープを活用し, 回路の動作を確認することができた. 本システムの応用法についても詳しく吟味し, 位相同期ループ(PLL)への応用, その中でも特にフラクショナルN PLLの局所発振器に用いるのに有効であることが確認できた. 以上の結果より, 本研究の成果は通信システムをはじめとする, 様々な情報通信機器の発展に大きく寄与するものであると確信している.
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Research Products
(7 results)