2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19760251
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
圓道 知博 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 助教 (70397470)
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Keywords | 通信・ネットワーク工学 / 信号処理 / 画像処理 |
Research Abstract |
光線再現型三次元ディスプレイは、観察者が特殊な眼鏡を使用することなく立体像を観察することが出来る。また、再現する光線数を増やすことで、自然な立体像を表示することができる。しかし、再現される光線数は表示素子の解像度によって制限されているため、性能向上には限界がある。そこで本研究では、時分割を用いて光線数を増やす方式を電子的手段で実現することを目的とする。本年度はその設計手法の検討や観察される立体像のシミュレーションと評価を行った。 提案するディスプレイは光シャッタ、シリンドリカルレンズ、二次元ディスプレイを組み合わせたものである。スリットを疎らに作り、移動させると同時に二次元ディスプレイの表示画像を変更することで、光線数を増やしている。この時、スリットの移動はモータ等を用いた機械的操作ではなく、光シャッタによる電気的操作を用いる。現在入手可能なデバイスを用いてディスプレイを設計し、シミュレーションを行った結果、設計したディスプレイが、回り込み効果を持つ三次元像を表示できることが確認できる。 さらに、眼のピント調節機能に注目して三次元像のエッジのぼけを評価することで、デバイスの性能と表示される三次元像の性能との関係を調べた。その結果、三次元像にピントを合わせた際の像の鮮明度・三次元像以外の場所にピントを合わせた際の像のぼけ方のいずれも、光線の方向解像度が支配的なパラメータであったが、各々の性能の上限は光線の位置解像度によって制限されていることが分かった。また、入手可能なデバイスの数倍の性能を持つデバイスを使用した場合、人間のピント調節機能を正常に誘導できる可能性を示した。
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Research Products
(2 results)