2007 Fiscal Year Annual Research Report
ディジタルコンテンツの著作権保護のための電子的な指紋生成及び管理技術
Project/Area Number |
19760254
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
栗林 稔 Kobe University, 工学研究科, 助教 (50346235)
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Keywords | 著作権・コンテンツ保護 / 電子指紋技術 / CDMA通信 |
Research Abstract |
本研究では,スペクトル拡散技術に基づく電子指紋技術において,ディジタル画像を通信路と見立てて,埋め込む指紋信号を送受信するデータにモデル化し,通信路の周波数帯域を複数のユーザで共有できるCDMA技術を導入した.本システムでの指紋信号は,直交系列であるDCT基底ベクトルを特定のPN系列で変調させている.指紋信号を2成分に分けて更にPN系列の特性を利用して階層構造を与えることで,結託者の特定に要する計算量を従来法に比べて大幅に削減させた.この階層構造を与える手法を結託耐性符号の構成にも応用させて,従来では難しかった実時間内での検出を可能とさせた.結託人数の増加に伴い指紋信号間の干渉成分が増大するが,これらを理論的に考察し,効率良く干渉成分を削減する手法を提案した.その結果,従来手法に比べて結託耐性を向上させることに成功し,要する計算量を対数オーダーで削減できることが確認された.
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