2008 Fiscal Year Annual Research Report
完全なプライバシ保護を実現するグループ署名方式の提案とその実装
Project/Area Number |
19760256
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
中西 透 Okayama University, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (50304332)
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Keywords | グループ署名 / 認証 / プライバシー |
Research Abstract |
現在一般的な認証では認証サーバにアクセス履歴が残るため、プライバシ問題を引き起こす恐れがある。以上の背景から、グループ署名と呼ばれる匿名認証技術が盛んに研究されている。グループ署名では匿名でグループへの所属のみを証明できる。こうして、認証サーバは誰がアクセスしているかを知ることなく不正アクセスを防止でき、プライバシ問題は解決可能となる。一方、匿名でのサービス利用は、不正行為を誘発する恐れがある。グループ署名では、特定のプライバシ管理者(PM)のみが署名作成者を特定可能とする性質を加えることにより、この問題を解決しようとしている。しかし、PMにはやはりプライバシ情報が蓄積されるため、プライバシ問題を完全に解決できていない。そこで本研究では、完全なプライバシ保護実現のために、PMを設置することなく、匿名不正者を排除可能なグループ署名方式の提案、実装、応用を目的としている。 昨年度は、PMなしで不正匿名アクセスを防止できる方式を構築した。本年度は、その匿名認証の実用化の検討を行った。具体的には、まず、Webサービスに対して、グループ署名による匿名認証を行うシステムを構築した。本システムは、プロキシーを利用することにより、Webサーバ及びWebブラウザを改変せずに導入することができる。また、本認証のWebアプリケーションとして、匿名掲示板のプロトタイプ実装を行った。匿名掲示板では、正規ユーザであることを確認することができるが、ユーザが誰であるかは明らかにされない。本年度は、まだPMありで構築しているが、来年度はPMなしで構築し、その有用性を検討する予定である。
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