2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19760263
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
陶山 健仁 Tokyo Denki University, 工学部, 准教授 (50303011)
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Keywords | マイクロホンアレー / 音源定位 / 適応アルゴリズム / 最適化 / 音声 / フーリエ変換 / 信号処理 / スペクトル |
Research Abstract |
平成20年度は, まず平成19年度までに行なったマイクロホンアレーによる単一移動音源追尾法の性能改善を試みるとともに, 論文誌を通じて成果を外部に公表した。従来法はマイクロホンアレーの受信音を逐次信号部分空間更新アルゴリズムであるPASTにより推定した信号部分空間に基づいて, 髄約付逐次最小2乗法であるIPLSを用いて安定に移動音源方向を推定する手法である。本手法は低周波において残響やアレーの物理的制約により性能が劣化するという問題があった。そのため, 使用するマイクロホンアレーの素子間隔を広げ, 広帯域化により高解像度化を図るとともに, 素子数削減により低コスト化ならびに低演算量による実現を可能にした。実環境実験を通じて提案法による精度向上を確認した。また, 既に検討済の成果についてもまとめ, 査読付論文として公表した。 つぎに提案手法の複数音源追尾への拡張について検討を行った。その結果, 音声のスパース性ならびに提案手法が有する信号パワー依存性のため, 追尾音源の順序に不定性が生じ, 追尾が失敗する場合があることを明らかにし, その解決法についても検討した。解決法は, 各観測時刻におけるステアリングベクトルを, それ以前の推定結果に基づいて振り分けるとともに, 無音区間を経て再度発話された場合にはスペクトル関数の粗い再走査により暫定的な解を設定するものである。実環境実験により, 0.5秒程度の残響環境下で2音源を安定に追尾可能なことを確認した。
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Research Products
(4 results)