2007 Fiscal Year Annual Research Report
中継者の便益を考慮したアドホックネットワークの料金設計
Project/Area Number |
19760266
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
矢守 恭子 Asahi University, 経営学部, 准教授 (20350449)
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Keywords | アドホックネットワーク / 効用 / 便益 / 中継者 / 主観評価実験 / ユーザ行動モデル |
Research Abstract |
平成19年度は,中継謝金に対するユーザ行動のパターン分類を行った.また,携帯端末での映像視聴サービスにおける通信品質に対するユーザ効用の関係を主観評価実験により明らかにした.本研究では,まず,中継謝金の受取意思額の構造を明らかにするために,これまでの研究で得られたアンケートの内容を更に分析し,通信料金や中継謝金に対するユーザ行動をいくつかのパターンに分類した.具体的には,中継に対するネガティブな要因として中継端末のバッテリ使用量を用い,中継に対する対価としての中継謝金の金額の分布や変化を明らかにした.アンケートのデータは,心理学研究の手法を参考に多変量解析を用いて受取意思額に影響を与える要因を分析された.これらの結果より,受取意思額を増加させる要因と意思額との関係を定量化し,ユーザの行動パターンを明らかにした.次に,通信品質とサービスに対する支払意思額は密接な関係があることが知られているが,通信品質はアプリケーションによってその感じ方が異なる.したがって,主観評価実験により品質を実感させ,各品質に対する支払意思額を測定するこことした.本年度は,携帯端末における映像視聴サービスを想定し,映像コンテンツの視聴目的,ダウンロードの最大許容待ち時間,客観映像品質についてユーザ効用を測定した.結果より,これら三つの要因とユーザ効用の関係を明らかにした.
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