2009 Fiscal Year Annual Research Report
中継者の便益を考慮したアドホックネットワークの料金設定
Project/Area Number |
19760266
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
矢守 恭子 Asahi University, 朝日大学経営学部, 准教授 (20350449)
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Keywords | アドホックネットワーク / 効用 / 便益 / 中継者 / 主観評価実験 / ユーザ行動モデル |
Research Abstract |
平成21年度は,実装を考慮した経路探索アルゴリズムの比較と,中継謝金の代わりにポイントを用いたサービスモデルについて検討した.まず,すでに提案されている中継謝金の合計額に基づくルーチングについて,1)通信料金と経路上の中継謝金の総和を比較しながら経路探索を行う方式と,2)AODVを用いて経路を探索したのち,経路上の中継謝金の総和と通信料金を比較する方式の2種類の特性を比較した.結果,金額を比較しながら経路探索をする方が,経路確保率や一経路あたりの中継謝金の総和が大きくなることを示した.実装を考慮した場合,AODVをできるだけ変更せずに中継謝金の合計を比較する方式の方が望ましいといえるが,より中継者の利益を考えた場合,経路探索の時点から通信料金と中継謝金の総和を比較する方式の方が望ましいことが分かった。 次に,新しいサービスモデルとして,中継謝金の代わりにポイントを交換するアドホックネットワークサービスを提案した.アドホックネットワークをサービスとして提供する場合,いかにユーザに中継に参加してもらうかが課題となる.その方法として,ユーザ間でポイントを交換することが考えられる.ここでは,通信事業者を介したポイント交換によるアドホックネットワークサービスのモデルを提案し,通信者が通信のために支払うポイント数と,中継者が受け取るポイント数の最適な割合を明らかした.
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