2008 Fiscal Year Annual Research Report
視差画像による画像明瞭化手法とその応用に関する研究
Project/Area Number |
19760274
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
杉田 泰則 Nagaoka University of Technology, 工学部, 助教 (30401780)
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Keywords | 遮へい物 / 画像明瞭化 / 高度道路交通システム / 画像認識 |
Research Abstract |
本研究では、画像センサーを用いた対象物の認識性向上を目的として、画像取得時に含まれる遮蔽物(例えば、カメラレンズや防護ガラス、車のフロントガラス等に付着する雪、水滴、水垢など)を高精度に特定・除去し、認識処理に適した明瞭な画像を生成する遮蔽物除去システムの開発を行っている。このようなシステムの構築に対して、1)交通監視カメラのようにカメラが固定された環境下での遮蔽物除去手法、2)車載システムや産業用ロボットのようにカメラ自体も移動する(傾いたりする)環境下での遮蔽物除去手法について検討を行っている。20年度の研究では、主に車載環境での遮蔽物除去手法について検討を行った。以下、今年度の検討内容と成果について概要をまとめる。 1. 前年度構築した画像入力装置等を車載し、雨・雪等の様々な気象条件下における走行画像を多数収集・整理した。それらのサンプル画像を精査し、画像センサーを車載した際に生じる遮蔽物の種類やそれらの特徴について詳細に検討した。 2. 遮蔽物として、フロントガラスに付着する「水滴」を取り上げ、画像中に含まれる水滴陰影の特定手法について検討した。水滴は背景領域に比べて輝度値が高い、あるいは低く、また、1つ1つの水滴はそれほど大きくはない上、形状も円形に近いといった幾つかの特徴を有する。そこで、これらの特徴を用いて水滴陰影を特定する手法を検討し、結果、画像中に存在する水滴陰影の約80〜90%を検出できることを確認した。しかしその一方で、水滴以外のものも水滴候補として検出する誤検出も多く確認されており、誤検出を軽減する手法について検討が必要である。
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