2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19760276
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
廿日出 好 Toyohashi University of Technology, 工学部, 助教 (90339713)
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Keywords | SQUID磁気センサ / 電磁的非破壊検査 / 水素燃料タンク / 欠陥検出 / 燃料電池 / ロボット / アクティブシールド / モバイル |
Research Abstract |
本研究では、従来の非破壊検査技術では検査が困難な、燃料電池用水素燃料タンクの検査実現のため、現在最も高感度なSQUID磁気センサを用いたタンク欠陥早期検出装置の開発を行った。問題となる水素燃料タンクは、厚いアルミタンクが複合材料CFRPで囲まれ強化された積層肉厚構造となっている。本年度の研究では、肉厚アルミタンクの深部まで侵入し、かつ最大限大きな二次的磁場応答を発生する励磁磁場周波数の最適値について、SQUID磁気センサを用いた実験により検討を行った。この結果、厚さ3mmのアルミタンクの深部欠陥に適した最適な励磁周波数は約1000Hzであることを明らかにした。また、SQUID磁気センサの超高感度特性を維持するため、通常、厳重な磁気シールド下にて用いられるが、実際に自動車に搭載されるタンクの検査では、シールドのない通常環境雑音下にて、センサを環境中で移動させてタンク全周囲の検査を行う必要がある。そこで、SQUIDよりも感度で数桁劣るが、環境中でも安定に動作するフラックスゲート磁気センサを用いて環境雑音をキャンセルするアクティブシールド技術を開発した。本技術をSQUIDに適用して、SQUIDを三次元移動可能なロボットアームに搭載した、タンク検査装置を開発した。本装置によりSQUIDの二次元移動が可能となった。また、本装置を用いて、アルミタンク構造を模擬したアルミ・CFRP積層構造の深部欠陥検出に成功した。ロボットによるSQUID磁気センサの移動は世界的に見ても例がほとんどなく、検査技術実用化の観点から見ても重要な研究成果といえる。
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Research Products
(7 results)