2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19760279
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Research Institution | Ishikawa National College of Technology |
Principal Investigator |
東 亮一 Ishikawa National College of Technology, 電気工学科, 助教 (10435422)
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Keywords | 電界センサ / アンテナインピーダンス / 宇宙プラズマ / 電界観測 / 磁気圏・雷離圏 / 科学衛星 |
Research Abstract |
昨年度におけるあけぼの衛星に搭載されている電界センサの解析システムを用いることで、5年分のインピーダンス測定結果の解析を行った。その結果以下のことが明らかになった。 1. アンテナインピーダンスの抵抗成分の測定結果が負性抵抗となるケースについて、理論値からの誤差が年を重ねるごとに大きくなることが明らかになった。このことから測定結果が負性抵抗を示す原因はインピーダンス測定器の経年変化によるものである可能性があることが分かった。インピーダンスの測定結果に負性抵抗が示されてしまうことによる対応として、測定器の経年変化を考慮して測定値を補正する方法について検討を行った。また、この補正を施すことで、インピーダンスの理論値とほぼ一致することも確認された。 2. これまで電界の観測データの校正処理において、アンテナインピーダンスの値は衛星の高度によって変化させていたが、5年分のピーダンスの解析により、少なくともあけぼの衛星の軌道上ではほぼ一定であり、高度によって変化させる必要がないことが分かった。さらにこれまで予想された地球磁場の依存性についても、他の要因に比べて測定結果への影響は大きくなく、電界データの校正処理において考慮する必要はないと考えられる。これらの結果はアンテナインピーダンスの測定結果を統計的に解析したことによって明らかになった。 以上の結果を考慮して、現在あけぼの衛星電界の校正システム用プログラムを開発中である。
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Research Products
(2 results)