2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19760282
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
椿井 正義 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 生産計測技術研究センター, 産総研特別研究員 (70367118)
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Keywords | 窒化アルミニウム / 超音波 |
Research Abstract |
1.目的広帯域の超音波を受信できれば,超音波画像計測におけるスペックルパターンの低減や,分解能向上に役立つ。窒化アルミニウム(AIN)薄膜を圧電振動子として使用した超音波計測システムを構築し,その受信特性を調べた。 2.方法受信用の圧電振動子として,厚さ約1μmのAIN薄膜をポリイミド基板上に形成し,これを2枚重ねで使用した。受信面は24mm×15mmの長方形である。送信用の圧電振動子にはPZTを使用した。生体軟部組織に対する利用を想定して,中心周波数3.6,4.7,10MHzの3種類の振動子を用いた。音響放射面は直径13mmの平坦な円である。厚さ20mmの低減衰性の油性ゲル(ATS Labolatories,Acoustic Standoff AC-2)を挟んで,送信用振動子と受信用振動子を設置した。送信用振動子をパルサレシーバ(PANAMETRICS 5073PR)で駆動した。受信用振動子の出力はパルサレシーバの内蔵アンプで増幅した後,サンプリング周波数100MHz,分解能14bitでディジタル化してコンピュータに記録した。 3.結果AIN薄膜の受信レベルはPZT振動子よりも約70dB小さかった。そこで500サンプルの受信信号を同期加算して雑音を低減した後,周波数解析した。送信周波数3.6,4.7,10MHzに対して,受信側の中心周波数は3.6,4.6,8.4MHzであった。6dB比帯域幅は66,71,89%であり,送信用と同型のPZT振動子で受信した場合の1.3,1.4,1.7倍に相当する。調査した周波数帯3.6-10MHzにおいて,受信帯域幅の拡大が確認された。
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