2007 Fiscal Year Annual Research Report
可制御性に基づいた非線形制御-平衡点の制御からふるまいの制御へ-
Project/Area Number |
19760285
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石川 将人 Kyoto University, 情報学研究科, 講師 (20323826)
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Keywords | 非線形制御 / 非ホロノミック系 / 可制御性 / 周期運動 / 移動ロボット |
Research Abstract |
1)Lie群上の左不変システムの不連続フィードバック制御 与えられたシステムの可制御構造をLie代数の形で与えられたとき、それに対応するLie群上の左不変システムを構築することができる。これはそのような同じ構造のシステムを代表するある種の正準系であり、いわばシステムの骨組みを抜き出したものである。本年度ではこのようなシステムを安定化する有界な切り替え型不連続動的フィードバック制御法を提案した。 2)面歩行ロボット"Surface Walker"の検討と基礎解析 本研究の効果を明示する具体例として、複雑な可制御構造を積極的に利用して移動する「面歩行ロボットSurface Walker」を考案した。これは重心の移動を制御入力とし、床と球面の転がり接触拘束を利用して移動する新しい移動ロボット機構である。本年度はこのロボットの設計,試作機を製作を行い,基本動作の実験検証に成功した. 3)球面型超音波モータの非ホロノミックモデリングと周期入力制御 上記課題をすすめる過程で,本研究の成果が「球面型超音波モータ」(球面転動を利用して,単体で3軸の回転出力を発生できる高性能なモータ)の解析に適用できることを見いだした.本年度は非ホロノミック力学に基づいてこのシステムをモデル化し,従来法より効率よく回転制御を行う周期制御入力の設計法を提案した.
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