2007 Fiscal Year Annual Research Report
共有乗算器とシフト演算回路に基づく高速ディジタルフィルタの設計と実現
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19760289
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
福光 昌由 (中本 昌由) Hiroshima University, 大学院・工学研究科, 助教 (00403585)
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Keywords | ディジタルフィルタ / 共有乗算器 / シフト演算回路 / 最適化アルゴリズム / 電子透かし |
Research Abstract |
今年度は,共有乗算器とシフト演算回路によるディジタルフィルタに関して,数値計算ソフトウエアMATLABを用いて数値シミュレーションを行った.共有乗算器とシフト演算回路によるディジタルフィルタの設計は,Lagrangeの未定乗数法によって緩和問題を解くことにより,分枝限定法を用いて行った.ただし,分枝限定法を用いると計算時間が極めて長くなることがわかったので,これと平行して,高速に解を算出するようなアルゴリズムの開発にも着手している.具体的には,対象とするディジタルフィルタを連続値で求めておき,第1係数で他の係数を割り,各係数を2のべき乗の最近傍値で近似することによって,シフト演算回路を設計した.また,分枝限定法だけでなく遺伝的アルゴリズム(GA)を用いて計算機シミュレーションを行っている.GAを用いた設計法では,シフト演算子および符号を並べて,GAにおける遺伝子型(染色体)を生成することにより,フィルタ係数の最適化を試みた.研究課題に関連して,提案手法を応用することにより有限語長IIRディジタルフィルタの設計を行った.ここでは,重み付き修正最小自乗法を理想応答を周波数軸上でサンプリングすることなく積分を利用する形で導出し,フィルタの設計問題を2次形式で表した.さらにLagrangeの未定乗数法によって緩和問題を解くことにより,離散フィルタ係数の最適化を行った.また,これらと平行してディジタルフィルタの応用例として,ディジタル画像における電子透かし法に関する研究も行った.
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Research Products
(3 results)