2007 Fiscal Year Annual Research Report
インテリジェントシステムを用いた風速予測法開発の基礎研究
Project/Area Number |
19760296
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Research Institution | Tsuyama National College of Technology |
Principal Investigator |
曽利 仁 Tsuyama National College of Technology, 情報工学科, 講師 (10353327)
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Keywords | 風速予測 / 階層型ニューラルネットワーク / 風力発電 |
Research Abstract |
我が国の風力発電は1990年代から導入量が急増し,2006年末で約150万kWに達している。政府としても,2010年までに300万kWの風力発電導入量を目標としている。しかし,風力発電の出力は風速および風向によって大きく変動するため,電力系統と連系された風力発電機が増加した場合の周波数変動等の電力品質に与える影響が懸念されている。これらの背景を踏まえ,資源エネルギー庁で設置された電力系統連系対策小委員会では,周波数変動対策の一つとして,気象予測に基づく風力発電量予測システムの導入を目標に掲げている。もし,一定期間先の風速を予測することで風力発電出力を事前に把握できれば,電力系統の安定性確保や発電電力の計画的な運用が実現できる。 そこで,対象地点における一定時間先の風速を,対象地点の局地的気象データを用いた階層型NNにより予測する手法を提案している。本手法は,気象庁から10分毎に提供される気象データのみを用いて,簡単な構造の階層型NNにより短時間先(ここでは10分先)の風速を予測するシステムである。本手法において,予測誤差低減に有効な気象データの組み合わせについて,Case A: 現時点から50分前までの10分間平均風速,Case B: A+現時点から50分前までの10分間平均風速変化量,Case C: B+現時点から50分前までの10分間平均風向の3つの場合について検討した。2000年から2004年の各月に測定された10分間平均風速と平均風向を教師データとして用いて階層型NNの学習を行った。次に,学習により得られた重み係数を用いて,2005年1月〜12月における10分間ごとの平均風速の予測を行った。その結果,1年間の二乗平均平方根誤差平均値は,Case A: 0.873,Case B: 0.828,Case C: 0.862となり,風速予測システムに平均風速と風速変化量の気象データを入力することで予測精度の向上が確認できた。
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Research Products
(5 results)