2007 Fiscal Year Annual Research Report
超音波法を用いた画像化手法による断面補修部分の健全度評価に関する研究
Project/Area Number |
19760304
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
渡邉 健 The University of Tokushima, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 助教 (50332812)
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Keywords | 超音波法 / 非破壊検査 / 断面修復 / 弾性波 / 空隙 / 剥離 / 反射 / 振幅 |
Research Abstract |
本年度は、超音波を用いた非破壊検査手法を適用し,断面修復部分の健全度評価において実験を実施した。 コンクリート供試体に断面補修を施して200*200*200mmの供試体を作製した。修復材の違いにより超音波伝播速度や減衰特性が変化することが予想されるため,セメントモルタルおよびポリマーセメントモルタルを使用し,その違いについても検討を行った。補修における下地処理の有無による付着性状の差や,微細なひび割れや剥離をプラスチック板および気泡緩働シートを用いて模擬し,空隙の検出を試みた。また補修部分を載荷装置により強制的に剥離をさせ計測する実験も併せて行った。 その結果,以下の結果が得られた。 ・修復が良好な面では,断面補修材と母材の界面からの小さな反射が見られ,併せてること母材の底面からの反射も併せて検出される。 補修材と母材の境界面に欠陥が有る場合には超音波の反射波の振幅が大きくなる。その際に超音波は欠陥部でほとんど反射するため,健全部のような母材底面からの反射波は検出されない。 ・超音波探触子を一つだけ利用した場合でも計測条件を適切に設定すれば欠陥を検出できること等を示した。 コンクリート構造物の維持管理が進められる中で,補修された部分の健全度評価のための検査手法が重要であるのは明白である。しかし,現状では補修後の点検・検査手法についての定量的な手法がないため,本実験で得られた結果の意義は大きい。
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