2007 Fiscal Year Annual Research Report
地震に弱い組積建物を廉価で簡単な方法で補強する設計ツールと普及のための教材の開発
Project/Area Number |
19760310
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
マヨルカ パオラ The University of Tokyo, 生産技術研究所, 特任助教 (10436579)
|
Keywords | 地震防災 / 耐震補強 / 組積建物 / 設計ツール / AEM / 実験 |
Research Abstract |
平成19年度では,PPバンドで補強された組積造構造物の単純化した時刻歴応答解析モデルを開発した.本研究の目的としては,最大および永久変位を推定することであり,これらはダメージレベルと修復コストを推定する上で重要なパラメーターである.この開発した解析モデルを用いて様々なパターンの構造物を解析し,その結果から組積造構造物の耐震性能に最も重要なパラメーターは,ひび割れ直後の構造物の強度であることが示された.このパラメーターは,十分な量のPPバンドを補強する事や補強された構造物をモルタルで被覆することにより制御可能である事が実験により示されている.同時に,この単純化したモデルに必要な基本的な情報を決定するため,組積造構造物の応用要素法(AEM)を用いたパラメトリックスタディーを行った.平成20年度では,AEMの解析結果から簡単な設計指針を提案する事を期待される. この開発された解析モデルは未だ改善の余地があり,平成20年度において完成させる予定である.このモデルの精度をさらに検証するため,いくつかの実験を行う予定であり,これらの実験の準備は平成19年度において開始されている.
|