2007 Fiscal Year Annual Research Report
MEMS加速度計と安価なGPS受信機を用いた動的変位計測装置の開発
Project/Area Number |
19760319
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
佐伯 昌之 Tokyo University of Science, 理工学部, 講師 (70385516)
|
Keywords | MEMS加速度計 / 動的変位計測 / GPS |
Research Abstract |
MEMS加速度計と安価なGPSを結合して,安価な動的変位センサを開発することを目的として,本年度はMEMS加速度計の選定および加速度から変位を推定する手法を開発し,さらにGPSとの結合を検討した. 具体的には,まず,安価なMEMS加速度計を2種類選定し,それぞれについて16bitのADCを用いて基礎データを取得した.基礎データは,加速度計を静止した場合や,1次元水平移動させた場合などを試した.得られた基礎データを数値積分し,変位を推定する訳だが,その際に加速度計の僅かな傾き,センサの感度やオフセット値の個体差などが加速度にバイアス成分を与え,これにより変位の推定精度が著しく低下することが分かった.また,加速度のバイアス成分の補正方法として,1秒毎にGPSによる変位から加速度のバイアス値を推定し,補正する方法が有効であることが分った.また,加速度のバイアス値の補正方法としてローカットフィルタも検討したが,こちらは来年度も引き続き検討する課題となる. また,MEMS加速度計とPIC(マイクロコントローラ)を結合してセンサを開発する項目については,実際にセンサモジュールを試作したものの,PICの制御までは至っていない.ただし,基礎データの解析により,加速度計を8bitもしくは10bitで取得した場合でも,2.5kHz程度でサンプリングすれば,上述の方法で加速度から変位を推定できることは解析により確かめられており、来年度はそのアルゴリズムを実際にPICに組み込むことになる.
|