2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19760321
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
秦 康範 The University of Tokyo, 生産技術研究所, 特任研究員 (70360849)
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Keywords | 地震 / 防災 / 図上訓練 / 演習 / 災害 / シナリオ / 危機 |
Research Abstract |
今年度の研究成果を以下に挙げる. 1.実災害時における初動対応記録の分析 2004年新潟県中越地震時における新潟県, 新潟県見附市の初動対応記録の結果を整理し, 図上訓練におけるスケルトンシナリオで作成すべき項目を整理した.平成15年度近畿府県合同防災訓練(阪神・淡路大震災の再来シナリオ)の各機関の初動対応記録を分析し, 特に物理的被害に起因したもの, 地域特性に影響を受けにくい被害シナリオを抽出した 2.被害シナリオ作成ロジックの改良と実装 1で整理した知見を基に, 昨年度開発した被害シナリオ作成ロジックのパラメータのキャリブレーションと改良を行い, 図上訓練のためのスケルトンシナリオの生成が可能になるよう改良を行った.また, 生成されたシナリオの妥当性について, 過去に実施された図上訓練シナリオとの比較検証を行った. 3.危機対応図上訓練シミュレータープロトタイプの開発 3つのサブシステム(地震被害推定システム, 被害シナリオ作成システム, 訓練支援システム)を統合し, 危機対応図上訓練シミュレーターのプロトタイプシステムを開発した.以上, 本研究により地震災害を想定した危機対応図上訓練シミュレーターのプロトタイプを示すことができた.開発した被害作成ロジックは, 物理的な被害に限定されるなど基礎的なものであるが, 今後の実システムへの展開を行う上で, 期待が出来る成果を得ることができた.
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