2007 Fiscal Year Annual Research Report
大型模型地盤を利用した種々の地盤調査方法の比較と適用性の評価
Project/Area Number |
19760333
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Research Institution | National Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention |
Principal Investigator |
田端 憲太郎 National Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention, 兵庫耐震工学研究センター, 主任研究員 (30282958)
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Keywords | 地盤工学 / 地盤調査 / E-ディフェンス / 貫入試験 / 貫入抵抗 / 相対密度 / 液状化地盤 / 模型地盤 |
Research Abstract |
耐震設計に要求される地盤変形量の予測解析では,地盤調査から得られる地盤特性が必要である。多くの設計指針では,地盤調査の一つである標準貫入試験結果のN値から特性を推定している。しかしN値の精度はそれほど高くなく,他地盤調査との比較や理論的な評価が求められている。本研究では,地盤調査から耐震設計に信頼性の高い地盤特性を提供するために,同一条件下で各種地盤調査を実施し,結果比較と特性の相関を提示する。また室内試験の実施により地盤調査で生じるひずみレベル等を評価し,地盤調査時の地盤挙動を把握する。さらに過去に地震被害を受けた地盤の事例を調査し,地盤調査結果の妥当性を評価する。 平成19年度は,防災科学技術研究所・実大三次元震動破壊実験施設(E-ディフェンス)の直方体剛体土槽(長さ16m,幅4m,高さ5m)内の砂質土模型地盤(高さ4.5m)を対象に実施されたラムサウンディングと軽量簡易動的貫入試験から得られた先端貫入抵抗と相対密度の比較を行った結果,N値の推定に対する他地盤調査結果の適用性が高いことが示されるとともに,地盤材料に依存すると思われる関係を求めることができた。また,液状化前後の調査可能な実地盤においても同様の地盤調査を実施し,土槽から得られた傾向が実地盤でも見られることを確認した。この実地盤では,液状化前後の軽量簡易動的貫入試験による地盤特性とともに間隙水圧と地盤表面沈下量を計測したため,液状化に伴う地盤特性の変化を検討しうるデータを蓄積することができた。今後,他条件を有する地盤での調査により得られた知見の信頼性や各調査間の相関性等のブラッシュアップを行うとともに,室内試験実施による地盤調査の適用可能なひずみレベルの範囲を整理し,信頼性のある範囲の確定を行っていく。
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