2008 Fiscal Year Annual Research Report
オートバイによる車群形成に着目した単路部交通流特性の把握
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19760354
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
塩見 康博 Kyoto University, 工学研究科, 助教 (40422993)
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Keywords | オートバイ / 交通流 / 画像データ / 交通量-密度関係 |
Research Abstract |
東南アジアの多くの都市では, 都市交通手段としてオートバイが広く用いられており, 交通流に占めるオートバイの割合が非常に高い. このような都市において有効な道路運用・交通制御を図るためには, オートバイを多く含む交通流の特性を把握する必要がある. そこで本研究ではくオートバイを含む交通流に対応した交通流モデルを構築する前段として, 基礎的な交通流特性の把握を目的とした. 今年度は平成20年度に取得したハノイ・台北における交通流ビデオ画像データに基づき解析を行った. 具体的には, まず, オートバイを多く含む交通流に対する交通密度指標として単位面積当りのオートバイ存在台数を ; 交通量指標として特定断面から単位時間当りに流出するオートバイ台数を定義した. 次に, ビデオ画像データから交通密度, 交通量データの取得を支援するアプリケーションソフトを開発した. 当該アプリケーションはタブレットPCを用い, 画像上のオートバイドライバーのヘルメット部をペン先でタッチすることにより, 当該オートバイの現地XY座標, 及び時刻データを取得することができる. 開発したアプリケーションソフトを用い, 調査対象交差点の停止線付近の手リアに存在するオートバイ・乗用車台数, 及び当該エリアから流出・流入する各車両台数を0. 5秒毎に計数し, オートバイ交通流の交通密度-交通量関係を取得した. 結果, 四輪車の交通流と同様, 交通量-交通密度関係は上に凸のカーブを描くこと, そして四輪車が混入することにより, オートバイの流出速度が著しく低下することが明らかとなった. この知見は, 今後オートバイを含む交通流を対象とした交通流モデルを構築するに当り, 極めて有用であると考えられる.
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