2007 Fiscal Year Annual Research Report
都市交通環境に配慮した空コンテナ輸送縮減のための内陸部デポ設置効果の予測・評価
Project/Area Number |
19760357
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
秋田 直也 Kobe University, 海事科学研究科, 助教 (80304137)
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Keywords | 空コンテナ輸送 / 内陸部デポ / 設置効果分析 |
Research Abstract |
本研究は、空コンテナ輸送の縮減を目的とした内陸部デポの導入効果を定量的に予測し、総合的に評価することを目的としたもので、本年度は以下に示す内容の検討を行った。 1.関連主体における内陸部デポの利用意向の把握と設置に向けての課題の整理 神戸港と大阪港の利用主体として、とりわけ荷主を中心に、内陸部デポが設置された場合の利用意向ならびに利用するにあたっての問題点についての把握を行った。その結果、荷主が内陸部デポの設置に対し、「空コンテナの調達・返却費用の削減が図られる」「環境にやさしい輸送サービスだと思う」といった項目で評価する反面、「特定船社のコンテナ利用が困難」「事故の際の責任があいまい」「マッチング相手がなかなか見つからないと思う」といった心配をもつことが示された。また、空コンテナの流用に対する抵抗感については、「ない」とする荷主と、「ある」とする荷主で意見が分かれていることがわかった。 2.内陸部デポ設置効果の予測・評価手法の開発 海コン車の走行実態調査結果から、国際海上コンテナが発着する施設の立地分布ならびに施設での国際海上コンテナの取扱い状況(個数、大きさ、種別、搬入時刻、搬入指定時刻の有無)を整理した上で、輸出入コンテナのODデータの作成を行った。 また一方で、海コン車の1日の運行実態をプローブデータを用いて把握した。その結果、輸出入に関わらず、港湾から内陸部に立地する施設への国際海上コンテナの輸送の大半が、宵積み輸送を介在するものであった。この背景には、搬入時刻を早朝の時間帯に指定する施設が多い実態がある。そこで本研究では、内陸部デポに、空コンテナのマッチング機能の他に、宵積み輸送のためのコンテナの一時仮置き機能を加える提案を行った。そして現在は、新たに加わった機能を考慮した空コンテナのマッチング手法の開発に取り組んでいる。
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