2008 Fiscal Year Annual Research Report
都市交通環境に配慮した空コンテナ輸送縮減のための内陸部デポ設置効果の予測・評価
Project/Area Number |
19760357
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
秋田 直也 Kobe University, 海事科学研究科, 助教 (80304137)
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Keywords | 空コンテナ輸送 / 内陸部デポ / 設置効果分析 |
Research Abstract |
本研究は、空コンテナ輸送の縮減を目的とした内陸部デポの導入効果を定量的に予測し、総合的に評価することを目的としたもので、本年度は以下に示す内容の検討を行った。 1. マッチング結果で得られた空コンテナ輸送のOD需要を満たす海コン車運行計画の策定システムの開発 空コンテナのマッチング結果でマッチングされた空コンテナOD需要を与件として、これら空コンテナの輸送を実現するための運行計画を策定するためのシステムの開発を行った。なお、策定システムについては、海コン車の輸送コストの最小化を目的関数としたVRP(Vehicle Routing Problem)の応用問題として定式化を行った上で、遺伝的アルゴリズム(GA)を用いたシステムの構築を行った。 2. 総合的な評価による都市環境改善方策としての有効性の検証と内陸部デポ設置策のフィージビリティの検討 内陸部デポに、空コンテナのマッチング機能のみを求める場合と、マッチング機能に加えて、宵積み輸送のためのコンテナの一時仮置き機能を加えた場合の2ケースを設定し、それぞれについて内陸部デポの設置効果の予測を試みた。その結果、空コンテナの輸出入バランスが著しく異なっている港湾が単独で内陸部デポを設置する場合、内陸部デポの利用は少なくなり、大きな設置効果が得られないこと。内陸部デポの設置場所が港湾から離れるにつれ、従来どおりの内陸部デポを利用しない後背地施設が増加していくため、港湾における発生集中個数の軽減効果は減少することが予測されること。都心部通過トリップの縮減効果を得るためには都心部の郊外に内陸部デポを設置する必要があることなどの知見が得られた。
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