2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19760359
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
榊原 弘之 Yamaguchi University, 大学院・理工学研究科, 准教授 (90304493)
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Keywords | 地域計画 / コンフリクト / 参加型計画 / 互恵的関係 |
Research Abstract |
平成20年度は、前年度のゲーム実験によって得られた知見等をもとに、「政策コンフリクトモデル」を構築した。本モデルは、(1)参加者、(2)各参加者の関心事、(3)関心事の実現を左右するアクター、(4)関心事の実現に対するアクターの選好の4種類の要素から構成される。 次に、政策コンフリクトモデルに基づいて、2名の参加者(参加者ペア)の関係を整理した。まず、互いに相手参加者の関心事に貢献できる「互恵的な関係」、一方の参加者のみが相手参加者の関心事に貢献できる「一方的な関係」、互いに相手の関心事に貢献することができない「無関係」の3種類に分類した。さらに、アクターの選好に基づいて、「互恵的な関係」を、「互いに損失を被ることなしに相手の関心事に貢献できる場合」、「2者のうち1者が、相手の関心意に貢献しようとする場合に損失を被ってしまう場合」、「2者とも、相手の関心意に貢献しようとする場合に損失を被ってしまう場合」という3種類に、「一方的な関係」を、「アクターが損失を被ることなしに相手の関心事に貢献できる場合」、「アクターが相手の関心意に貢献しようとする場合に損失を被ってしまう場合」という2種類に細分化し、「無関係」を併せて6種類の類型を設定した。この6種類の類型ごとに、合意に至るための方策について検討を行った。 また、以上の政策コンフリクトモデルを実際の参加型意思決定過程に応用するために、プログラムを開発した。本プログラムは、実際のコンフリクトについて上述の(1)〜(4)の4種類の要素の情報を入力することにより、参加者ペアの関係の類型を判定し、参加者が協調関係を形成することを支援するためのシステムである。
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Research Products
(5 results)