2008 Fiscal Year Annual Research Report
リスク発生時の企業SCM継続のための国際物流インフラマネジメント手法に関する研究
Project/Area Number |
19760364
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Research Institution | National Institute for Land and Infrastructure Management |
Principal Investigator |
安部 智久 National Institute for Land and Infrastructure Management, 管理調整部国際業務研究室, 室長 (30370795)
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Keywords | 事業継続 / リスクマネジメント / サプライチェイン / リダンダンシー / 国際物流 / インフラストラクチャー / 港湾 / ロジスティクス |
Research Abstract |
19年度は研究の初年度として、過去の非常事態の発生事例の国際物流の視点からの分析、ならびに国際物流サービスのユーザーである荷主の視点から非常事態発生時の対応やニーズについて分析を行った。20年度は港湾物流のサービス供給者側に着目し、供給者である港湾コミュニティが取るべきマネジメントの方向性について具体的な提言を行うことを目的として研究を実施した。 第一に、阪神・淡路大震災における港湾物流サービスの実態について、統計分析を実施し、被災した神戸港の復旧状況、神戸港の貨物シフトを受け入れた他の主要港における貨物量の増加率等について、発生後の時系列的な観点から分析を行った。 第二に、阪神・淡路大震災において神戸港のサービス復旧が長期化した原因(ボトルネック)ならびに他の主要港において貨物量の急増に対応することができた要因について事例分析を行った。 第三に、阪神・淡路大震災における上記の事例が今後そのまま我が国の港湾に当てはまる訳ではないことから、阪神・淡路大震災の状況と今後想定される大規模地震における状況との比較を行い、上記の事例の適用性について考察した。 以上の検討・考察を元にしながら、今後の港湾サービスの事業継続マネジメントの方向性について被災を受ける港湾、ならびにその港湾の貨物シフトを受け入れる港湾に分け、具体的な対応について検討した。この際には、最近普及が進んでいるBS25999等の事業継続マネジメントに関する国際規格の考え方も考慮に入れた。
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